映画評

韓国映画「地球を守れ!」について:アリ・アスター、「パラサイト」との相性そのほか

チャン・ジュヌァン:”「ミザリー」に出会ったとき、すごく好きな映画だと思った。でもあの映画のキャシー・ベイツはただのいかれたビッチだ。誘拐を題材とした映画を撮ろうと思っていたが、違った視点ーー誘拐犯の視点から書かなけりゃいけないことも理解し…

【2019年10-12月】「ヒックとドラゴン 監督インタビュー」 「Us アス」「クラブサイベリア layer:03」寄稿しました

・「ヒックとドラゴン 聖地への冒険」 デュボア監督にインタビューしました。「ヒックとドラゴン」シリーズは初代からずっと楽しみに見ており、「2」劇場公開についての諸々については思うところが多々ありましたが、無事に公開されて非常に嬉しく思っていま…

【2019年8-9月】「なめらかな世界と、その敵」「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」寄稿しました

・「なめらかな世界と、その敵」 短編小説集『なめらかな世界と、その敵』(伴名練)のレビューを寄稿しました。これまでの作品はほぼ発表初日に同人誌やアンソロジーで拝読していましたが、思うところがありすぎる作品に対してはどうしても過剰に熱が入って…

【2019年7月】「天気の子」寄稿&「花に埋もれて〜」WEB公開

まさか半年以上も放置することになるとは思っていなかったのですが、映画館には相も変わらず通い続けています。元号が変わって以降の公開作では「アラジン」、「スパイダーマン:ファーフロムホーム」といった大作、山戸結希「ホットギミック ガールミーツボ…

【2018年12月】SFマガジン2月号「百合特集」寄稿しました

SFマガジン2019年2月号「百合特集」に和製百合映画紹介ガイド「花に埋もれて死ね または今、ミニシアターで何が起こっているのか?」を寄稿しています。2013年〜2018年にミニシアターで公開されたインディーズ邦画を中心に、「強い百合」映画を紹介していま…

【2018年9月】「フリクリ オルタナ」「プログレ」「マガディーラ 」寄稿しています

ここのところめっきり更新していませんが、変わらず過去のレビュー記事にご好評いただけているようで嬉しいです。「打ち上げ花火」を見てブログを開設したのが2018年8月ですので、もうそれから1年以上経ってしまったことになります。来月から職場が変わるの…

【18年6-7月】「未来のミライ」「lain 20th anniversary クラブサイベリア」「デッドプール2」「ブリグズビー・ベア 」寄稿しています

めっきり更新は滞っていますが元気にやっています。賛否両論の「未来のミライ」はともかく、「lain」は関係各位にご好評いただき大変嬉しく思っています。取材させていただきました皆様、誠にありがとうございました。 引き続きよろしくお願いいたします。

【18年4月】「バーフバリ」監督インタビュー、「コナン」対談、「パシフィック・リム アップライジング」 寄稿しました

恒例の寄稿記事まとめになります。今月はいろいろとはじめての試みの記事が続きました。 ・「バーフバリ」監督インタビュー 来日に際して幸運にもインタビューのお時間をいただきました。構成・聞き手を担当しております。 インタビュー中で触れている「Maga…

【18年3月】「シェイプ・オブ・ウォーター」鑑賞後レビューを寄稿しました

US版Blu-rayを鑑賞後のレビューとなります(劇場でも1度観覧しました)。 詳しくは上記の記事でも述べましたが、”ぼかし編集程度たいした問題じゃない。しかもたいしたシーンじゃないし”というのは、スクリプトを読み解く限りたいへんな誤りです。 普段のレ…

【18年2月】「絵文字の国のジーン ラジー賞制覇」「コナン」「さよ朝」「ベイビー・ドライバー爆走上映」を寄稿しました

※20180304追記:"the Emoji Movie"こと「絵文字の国のジーン」がこのたび、ラジー賞最低映画賞・最低監督賞・最低脚本賞・最低スクリーンカップル賞、ノミネート部門をフル受賞されました。ダークユニバースのシリーズ展開を一作で消滅させた「マミー」はも…

「スリー・ビルボード」とフラナリー・オコナー 善という名の傲慢について

「スリー・ビルボード」が公開されました。 トロント映画祭にて観客賞、ゴールデングローブにおいての作品賞のみでなく、脚本賞、主演女優賞、助演男優賞を受賞と監督賞を除き主要部門をほぼ総なめにした本作。本国にてアカデミー賞主要賞の最有力候補として…

映画「ブリグズビー・ベア」ではルークがダースベイダーになる

「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」が公開されましたが、先日北米版DVDが発売された「Brigsby Bear」(ブリグズビー・ベア)の話をします。監督はサタデー・ナイト・ライブ出身デイブ・マッケリー。脚本の2人ともども少年時代からの盟友という低予算インデ…

「KUBO」=「子連れ狼」+「スターウォーズ」 日本リスペクトアニメの源流を探る

「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」が公開されています。 本作が10年に1度あるかないかの、映画館で見たことを自慢できる大傑作であることは視聴済の方々が各種SNSで広めていることかと思いますので、まだ見れていないという方、存在を知らなかったという方は何を…

ペニーワイズの正体、そして「怖い」本当の理由 - 「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」

「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」が公開されています。 未見の方でもティム・カリー版「イット」の強烈なビジュアルは、レンタルビデオのパッケージやネットの画像などで記憶に残っているところだと思います。本作でもペニーワイズ、ビル・スカル…

「ノクターナル・アニマルズ」 ラストが"復讐"ではないとしたら

「ノクターナル・アニマルズ」が公開されました。監督は「シングルマン」のトム・フォード。不眠症に悩まされるアートギャラリーのオーナー・スーザンは不貞を隠そうともしない夫に悩まされながら、無人の豪邸で暮らしている。そんな日、20年前に別れた夫・…

「ハウス・オブ・カード」と「野望の階段」 2つの原作と結末について

「ハウス・オブ・カード 野望の階段」が第6シーズンをもって終了、のみならず最終シーズンの撮影が中断。NetFlixオリジナル作品の目玉中の目玉であった同作が未完に終わる可能性が出てきたことは――シリーズ終了後にもう一度まとめて見ようと思っていた側とし…

「ゲット・アウト」の伏線芸 どうして「鹿」で「綿」なのか

「ゲットアウト」が公開されました。 メインストーリーについてのネタバレは別記事に記載しているため、こちらでは触れきれなかったこと、および前回全く気づかなかった伏線について拾い書きしておきます。 とはいってもほとんどがブルーレイ版監督コメンタ…

「セブン・シスターズ」 ノオミ・ラパスのメイクはなぜ濃いか?

「セブン・シスターズ」が公開されました。今週から大作「ブレードランナー2049」が公開されるためか公開館は少なめとなっていますが、もともとはNETFLIXオリジナル作品。人口過剰に陥った管理社会、すなわちディストピアを書いた直球のSF作品です。監督は「…

【17年9月・10月】「ソウル・ステーション/パンデミック」「我は神なり」記事を寄稿しました

「新感染」に続き、「ソウルステーション」についてネタバレ含レビューを書いています。実写の「新感染」がアニメ的で、アニメの「ソウル・ステーション」が実写的である、という面白い試みの二部作です。(※20180228追記:「我は神なり」記事が追加されまし…

スティーブン・キング史上最悪の密室 「ジェラルドのゲーム」

「ジェラルドのゲーム」がNetflixにて公開されました。スティーブン・キングのキャリアのうち80年代後期に集中して書かれた、超常現象のとりわけ少ない――いつ起こるかもしれないシチュエーション、を題材にしたソリッド・シチュエーション・ホラー作品です。…

「スイス・アーミー・マン」はコメディではない

「スイス・アーミー・マン」が公開されました。「月に囚われた男」「ハードキャンディ」「インビテーション」(Netflixタイトル:「不吉な招待状」)といったホラー映画の傑作を排出してきたシッチェス・カタロニア国際映画祭の2016年グランプリ作品という前…

差別スリラー「ゲット・アウト」なぜ首を絞めなかったのか?

したまちコメディ映画祭にて、話題のヘイト・スリラー「ゲット・アウト」を見てきました。事前の噂に違わない良質の社会風刺スリラーであり、他記事で触れた「ゴッド・ブレス・アメリカ」に通じるコメディアン出身監督による黒い笑いとコメディが融合した、…

「散歩する侵略者」と侵略SF 「ボディ・スナッチャー」「ブルークリスマス」そして「ウルトラセブン」

「散歩する侵略者」を見てきました。原作は2005年初演、前川知大氏による演劇「散歩する侵略者」、ならびに同作をもとにした2007年発行の小説版。「侵略SF」の最新作、といっていいでしょう。しかしながら本作はこれまでの侵略映画と比較して極めて異色な作…

アメリカ、コメディアン、 「ゴッド・ブレス・アメリカ」

少し前の話題になりますが、町山智浩氏がラジオ番組「たまむすび」にて茂木健一郎氏の発言を引用し、アメリカのコメディアンが行う政治批判について話していました。日本在住の身としてはそもそもスタンダップ・コメディという形式に馴染みがなく、早口かつ…

「新感染 ファイナル・エクスプレス」――なぜ「列車」であり、「釜山」なのか?

「新感染 ファイナル・エクスプレス」が公開されました。 本作はアニメーション監督ヨン・サンホによる実写初挑戦作品ながらそのクオリティの高さから世界150ヶ国より買い付けが殺到、韓国での観客動員数は19日間で全人口の20%である1000万人を突破するなど…

エドガー・ライトと音楽 「ベイビー・ドライバー」予習編としての「ワールズ・エンド」復習編

エドガー・ライト最新作「ベイビー・ドライバー」を見てきました。事前情報を極力カット、事前に公開していたオープニング6分間どころか予告編が流れれば目と耳を塞ぎ、役者の顔すら入れないようにポスターどころかWebニュースからも極力目を逸らし、「監督…

「海底47m」「ケージ・ダイブ」新作サメ映画2本と「SHARK MOVIE MANIA」について

三度目のベイビー・ドライバーを見るも全くノれず非常に厳しい思いをしています。 いろいろ嫌になり「ジョーズ」「オープン・ウォーター」「オープン・ウォーター2」を見たあと横浜ニューテアトルで「海底47m」を見たので、こちらを同じく新作タイトル「ケ…

打ち上げ花火を見たあとに――「失敗作」が本当に書きたかったもの

「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」が公開されました。 シャフト×東宝の座組によって岩井俊二原作ドラマをアニメ化、全国の映画館で大々的に宣伝を打った結果試写会は酷評。それに対してイキりオタクが「お前たちにはわからない」と悦に入りは…